意味
解雇権濫用法理は、会社が行う解雇に制約を設ける考え方です。労働契約法第16条は「解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。」と定めています。裁判例で形づくられてきた考え方が、この条文に明文化されています。
同じ法律の第15条は懲戒について、第14条は出向の命令について、権利を濫用したものと認められる場合は無効とすると定めています。
人員削減を理由とする整理解雇では、次の要素に照らして判断されるとされています。
- 人員削減の必要性
- 解雇回避の努力
- 人選の合理性
- 手続の相当性
会社が備えること
この用語は、社員の解雇を検討する場面で出てきます。解雇の理由を説明する際に関係する書類として、次のものがあります。
- 就業規則の解雇事由と懲戒の定め
- 就業規則を社員に周知した方法
- 指導・注意や面談の記録
有期労働契約については、第17条が「やむを得ない事由がある場合でなければ」契約期間中に解雇できないと定めています。契約の更新を拒む場面では、第19条が「客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められないとき」の扱いを定めています。
関係する相談として、試用期間中の社員を本採用しないことはできますかと無断欠勤が続き、社員と連絡が取れません。退職扱いにしてよいですかがあります。