意味
法定労働時間は、労働基準法が定める労働時間の上限です。同法第32条第1項は、休憩時間を除き1週間について40時間を超えて労働させてはならないと定めています。同条第2項は、1週間の各日について、休憩時間を除き1日について8時間を超えて労働させてはならないと定めています。
所定労働時間は、会社が就業規則や労働契約で定める労働時間です。同法第13条は、この法律で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部分については無効とし、無効となった部分はこの法律で定める基準によるとしています。所定労働時間は、法定労働時間の範囲内で決めることになります。
割増賃金が必要になるのは、法定労働時間を超えた時間です。所定労働時間を超えても法定労働時間の範囲内であれば、割増の対象にはなりません。その時間にも通常の賃金の支払は要ります。
会社が備えること
- 労働契約を結ぶときの労働条件の明示で出てきます。同法第15条第1項は、使用者は労働契約の締結に際し、賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならないと定めています。
- 就業規則の始業・終業の時刻と休憩の定めで出てきます。ここで決めた時間が所定労働時間になります。
- 一定の期間を平均して労働時間を決める場合にも出てきます。第32条の2第1項は、書面による協定または就業規則等で、1か月以内の一定の期間を平均し1週間当たりの労働時間が法定を超えない定めをしたときに、特定の週や日に法定を超えて労働させることができるとしています。
- 給与計算で残業を集計するときは、法定労働時間を超えた時間と、所定を超えて法定内にとどまる時間を分けて数えます。遅刻・早退の扱いは遅刻・早退した分の給与を差し引いてよいですかで取り上げています。