意味

競業避止義務は、使用者と競合する事業を行わない義務です。在職中に負う場合と、退職後に負う場合があります。在職中の社員については、労働契約に付随する義務として説明されます。退職後の社員に負わせるには、就業規則や誓約書による合意が必要です。退職後の義務は、職業選択の自由と関係します。そのため、制限の範囲・期間・代償措置によって有効性が判断されます。

取締役については、会社法第356条第1項第1号が、取締役が自己又は第三者のために株式会社の事業の部類に属する取引をしようとするときを挙げています。この場合、取締役は株主総会で当該取引につき重要な事実を開示し、その承認を受けなければなりません。同条の見出しは「競業及び利益相反取引の制限」です。

会社が備えること

社員の競業避止義務は、就業規則の規定や誓約書に出てきます。退職後の義務を定める書面では、範囲・期間・代償措置をどう定めたかが、有効性の判断で問われます。

取締役の競業取引は、株主総会の承認の手続に出てきます。取締役が会社の事業の部類に属する取引をしようとするときは、重要な事実を開示して承認を受ける手続を経ます。

経済産業省は、秘密情報の保護ハンドブック(2024年2月改訂)の参考資料として、秘密保持誓約書といった各種契約書等の参考例を公開しています。営業秘密管理指針(2025年3月改訂)は、不正競争防止法による保護を受けるために必要となる最低限の水準の対策を示すものです。社員と交わす誓約書を整えるときの参考資料になります。

退職後の誓約の扱いは、退職する社員に競業避止の誓約をさせています。裁判で有効になりますかでも取り上げています。

関連する改正

出典