何が変わったか

半日単位から時間単位へ

2021年1月1日から、子の看護休暇と介護休暇を時間単位で取得できるようになりました。育児・介護休業法施行規則等が改正されたものです。改正の省令は令和元年厚生労働省令第89号で、指針も令和元年厚生労働省告示第207号で改正されています。

厚生労働省のリーフレットは、改正前と改正後を次のように比べています。

  • 改正前は、半日単位での取得が可能でした。
  • 改正前は、1日の所定労働時間が4時間以下の労働者は取得できませんでした。
  • 改正後は、時間単位での取得が可能です。
  • 改正後は、全ての労働者が取得できます。

対象はすべての事業主です。1日の所定労働時間が短い労働者も含めて、取得できる扱いに変わっています。

会社が備えること

「時間」の単位と「中抜け」の扱い

リーフレットでは、「時間」とは1時間の整数倍の時間をいうとされています。労働者からの申し出に応じ、労働者の希望する時間数で取得できるようにすることが求められています。

法令で求められているのは、いわゆる「中抜け」なしの時間単位休暇であると説明されています。中抜けとは、就業時間の途中から時間単位の休暇を取得し、就業時間の途中に再び戻ることを指します。リーフレットは、法を上回る制度として、中抜けありの休暇取得を認めるよう配慮を求めています。

すでに中抜けありの休暇を導入している会社が中抜けなしの休暇に改めることは、労働者にとって不利益な労働条件の変更になると注意が促されています。

希望する時間数で取得

社員が子どもに付き添い、看護のための時間単位休暇を利用する場面。
労働者からの申し出に応じ、労働者の希望する時間数で取得できるようにすることが求められています。

就業規則の規定を見直す

リーフレットには、子の看護休暇の就業規則の規定例が載っています。規定例は、対象を小学校就学の始期に達するまでの子を養育する従業員(日雇従業員を除く)としています。そのうえで、第2項に次の定めを置く形です。

  • 子の看護休暇は、時間単位で始業時刻から連続又は終業時刻まで連続して取得することができる。

規定例の第1項では、子が1人の場合は1年間につき5日、2人以上の場合は1年間につき10日を限度としています。1年間は4月1日から翌年3月31日までの期間とする例です。介護休暇も同様の改定が必要とされています。

改正前の規則で、1日の所定労働時間が4時間以下の労働者を除く定めを置いていた場合は、その定めの扱いも確認が必要です。あわせて、勤怠管理の設定や給与計算で、時間単位の取得を記録し、残りの時間数を管理できるかを確かめる必要があります。

取得と残りの時間数を管理

勤怠担当者が時間単位の休暇の記録と残りの時間数を確認する場面。
時間単位の取得を記録し、残りの時間数を管理できるかを確かめる必要があります。

労使協定で除外する場合

時間単位で取得することが困難な業務がある場合は、労使協定を締結することで、その業務に従事する労働者を時間単位の休暇制度の対象から除外できるとされています。困難な業務の範囲は、労使で十分に話し合って決めるよう求められています。

労使協定により時間単位での取得ができないこととなった労働者にも、引き続き半日単位での休暇取得を認めるよう配慮が求められています。

注意点

助成金とその後の改正

リーフレットは、両立支援等助成金も案内しています。時間単位で利用できる有給の子の看護休暇制度や介護休暇制度を導入し、休暇を取得した労働者が生じたなど要件を満たした事業主に支給されるものです。

厚生労働省は、時間単位での取得に関するQ&A(2020年9月11日更新)も公表しています。

育児・介護休業法はその後も改正されています。育児休業の個別周知・意向確認などは育児休業の個別周知・意向確認と産後パパ育休で、2025年4月1日から段階的に施行されている令和6年改正法は育児・介護休業法の改正で紹介しています。

出典