施行日の区分
育児・介護休業法及び次世代育成支援対策推進法の一部を改正する法律(令和6年法律第42号)が2024年5月31日に公布されました。厚生労働省の「令和6年改正法の概要」は、施行期日を「令和7年4月1日(ただし、2③は令和6年5月31日、1①及び⑤は令和7年10月1日)」としています。原則は2025年4月1日施行で、2025年10月1日施行になるのは2項目だけです。
2025年4月1日に施行された内容
所定外労働の制限(残業免除)を請求できる労働者の範囲が、小学校就学前の子を養育する労働者まで広がりました。従来は3歳になるまでの子が対象でした。
子の看護休暇は「子の看護等休暇」になりました。感染症に伴う学級閉鎖等、入園(入学)式、卒園式が取得事由に加わり、対象となる子の範囲は小学校3年生まで広がりました。勤続6か月未満の労働者を労使協定で除外する仕組みは廃止されています。3歳になるまでの子を養育する労働者について事業主が講ずる措置(努力義務)には、テレワークが加わりました。
育児休業の取得状況の公表義務の対象が、常時雇用する労働者数が300人を超える事業主に広がりました。従来は1,000人超が対象でした。次世代育成支援対策推進法に基づく行動計画の策定時には、育児休業の取得状況等の把握と数値目標の設定が義務づけられました。
介護では、家族の介護に直面した旨の申出を受けたときの個別の周知・意向確認、介護に直面する前の早い段階での情報提供、研修・相談窓口等の雇用環境の整備が義務づけられました。介護休暇の勤続6か月未満の除外の仕組みは廃止され、介護期のテレワークが努力義務になりました。
2025年10月1日に施行された内容
3歳以上小学校就学前の子を養育する労働者について、始業時刻等の変更、テレワーク等、保育施設の設置運営等、養育両立支援休暇の付与、短時間勤務制度の5つのうち2つ以上を事業主が選んで措置し、労働者がそのなかから1つを選んで利用できるようにすることが義務づけられました。この措置の個別の周知・意向確認も義務です。
妊娠・出産等の申出時と、子が3歳になる前の適切な時期に、労働者の仕事と育児の両立に関する個別の意向を聴取し、その意向に配慮することも義務づけられました。
なお、次世代育成支援対策推進法の有効期限を令和17年3月31日まで10年間延長する部分は、公布日である2024年5月31日に施行されています。
公表義務の対象
常時雇用する労働者が300人を超えていれば、男性の育児休業取得率等の公表が義務です。対象に入った会社は、集計の範囲、基準日、公表先を決めておきます。
規程と様式の点検
4月1日分の改定だけを行い、10月1日分が残っている状態が生じやすい部分です。厚生労働省の規定例と自社の育児・介護休業規程を項目ごとに突き合わせます。選んだ措置は規程に書き、申出の手続と期限を定め、個別の周知・意向確認を行う担当者を決めます。