何が変わったか

行動計画の策定の手順が変わりました

次世代育成支援対策推進法(次世代法)は、令和6年5月に育児・介護休業法とあわせて改正されました。行動計画を策定するときの状況把握と数値目標の設定は、2025年4月1日から求められています。厚生労働省は、同じ日からくるみん等の認定基準も変わったとしています。

改正後の第12条第3項は、一般事業主行動計画を策定・変更するときの手順を定めています。条文が求めているのは、次のことです。

  • 労働者の育児休業等の取得の状況と労働時間の状況を把握すること
  • 職業生活と家庭生活との両立のために改善すべき事情を分析すること
  • 分析の結果を勘案して計画を定めること

同項は、計画の目標について「育児休業等の取得の状況及び労働時間の状況に係る数値を用いて定量的に定めなければならない」としています。目標を数値で示す形が、条文で定められました。

状況把握と数値目標

育児休業と労働時間の記録を確認し、行動計画の目標にまとめる場面。
目標を数値で示す形が、条文で定められました。

法の有効期限は2035年3月31日まで延びました

今回の改正で、次世代法の有効期限は令和17年(2035年)3月31日までに再延長されました。厚生労働省は、これにより次世代育成支援対策の推進・強化が図られるとしています。

会社が備えること

101人以上の会社と100人以下の会社の違い

行動計画の義務の範囲は、常時雇用する労働者の数で分かれます。

  • 101人以上の会社:計画の策定と届出が義務です(第12条第1項)。策定・変更した計画の公表(同条第4項)と、労働者への周知(第12条の2第1項)も義務です。
  • 100人以下の会社:策定と届出は努力義務です(第12条第5項)。状況把握と数値目標、公表は努力義務として準用されています(同条第6項)。周知も努力義務です(第12条の2第2項)。

101人以上の会社が届出や公表をしない場合、厚生労働大臣は相当の期間を定めて勧告できると定められています。周知の措置を講じない場合も同じ規定が準用されています。

会社が確認すること

行動計画を新たに策定するときや変更するときは、改正後の手順に沿っているかを見直します。

  • 育児休業等の取得の状況と労働時間の状況を、策定の前に把握しているか
  • 改善すべき事情を分析したうえで目標を定めているか
  • 目標を、取得の状況や労働時間の状況に係る数値で定めているか
  • 届出・公表・労働者への周知の手順を決めているか

届出・公表・労働者への周知

行動計画を行政に届け出て、会社の掲示と従業員への説明に使う流れ。
届出・公表・労働者への周知の手順を決めているか

届出は、e-Govから電子申請ができます。電子申請が直ちに利用できない場合は、管轄の都道府県労働局雇用環境・均等部(室)へ持参または郵送で届け出ます。女性活躍推進法の行動計画策定届と一体的に届け出る手続も用意されています(女性活躍推進法の改正で情報公表の義務が広がりました)。

注意点

経過措置と参照する資料

厚生労働省は、令和6年度末までの計画期間を含む行動計画と、令和7年4月から2年間の認定基準について、経過措置の資料を公表しています。計画期間が改正の前後にまたがる会社は、この資料で扱いを確認します。くるみん認定などを目指す会社は、改正後の認定基準と経過措置をあわせて確認します。

計画に定める内容は、法律のほか、施行規則(令和6年厚生労働省令第146号による改正)と行動計画策定指針(令和6年厚生労働省等告示第1号による改正)にも定めがあります。具体的な書き方は、これらと厚生労働省のQ&A(令和6年12月19日時点)で確認します。育児休業の制度そのものの見直しは、育児休業の個別周知・意向確認と産後パパ育休で扱っています。

出典