何が変わったか
2022年10月1日から求人情報の表示に義務が加わりました
職業安定法の改正を含む「雇用保険法等の一部を改正する法律」は、2022年3月31日に公布されました。職業安定法の改正部分は、2022年10月1日に施行されています。一部は2022年4月1日に施行されました。
厚生労働省は、改正の内容として「求人等に関する情報の的確な表示の義務化」「個人情報の取扱いに関するルールの整備」「求人メディア等に関する届出制の創設」などを挙げています。求人を出す事業主にとって中心になるのは、求人情報の表示のルールです。
虚偽・誤解を生じさせる表示の禁止
第5条の4第1項は、労働者の募集を行う者などが、広告等により求人や労働者の募集に関する情報を提供するときは、虚偽の表示または誤解を生じさせる表示をしてはならないと定めています。条文は、新聞、雑誌その他の刊行物に掲載する広告や、文書の掲出・頒布のほか、厚生労働省令で定める方法を「広告等」としています。
同条第2項は、労働者の募集を行う者と募集受託者に対し、労働者の募集に関する情報を正確かつ最新の内容に保つよう求めています。掲載中の求人について、条件の変更や募集の終了を反映する社内の手順を決めておくと、更新漏れを防げます。
正確かつ最新の内容

会社が備えること
求職者の個人情報の取扱い
第5条の5は、求人者や労働者の募集を行う者などに対し、求職者等の個人情報を、業務の目的の達成に必要な範囲内で、目的を明らかにして収集するよう定めています。保管と使用も、収集の目的の範囲内に限られます。本人の同意がある場合その他正当な事由がある場合は、この限りでないとされています。
同条第2項は、求職者等の個人情報を適正に管理するために必要な措置を講じることも求めています。応募書類や面接の記録について、集める目的、見られる担当者、保管の扱いを社内で決めておくと、条文の内容と照らし合わせやすくなります。
個人情報の管理

求人メディアの届出制
労働者になろうとする者に関する情報を収集して行う募集情報等提供は、「特定募集情報等提供」と定義されています。これを行う者は、2022年10月1日以降、職業安定法第43条の2第1項に基づき、厚生労働大臣に届出を行う必要があります。届出は原則オンラインで、e-Gov電子申請で受け付けられています。
届出をした事業者の一覧は、厚生労働省の「募集情報等提供事業」のページに掲載されています。求人メディアを選ぶときは、利用先がこの一覧に載っているかを確かめられます。
自社の求人票で見直す項目
- 賃金:固定残業代を含める場合、求人票の書き方が実際の支払い方と合っているか。考え方は固定残業代を導入しています。何時間分か明示していないと無効になりますかでも扱っています。
- 試用期間:期間の有無や、その間の条件が、求人票と雇用契約で食い違っていないか。
- 勤務地:実際に働く場所の書き方が、入社後の扱いと合っているか。
- 掲載中の求人:条件の変更や募集の終了が反映されているか。
注意点
表示と労働条件の明示はつながっています
第5条の3は、労働者の募集に当たり、業務の内容および賃金、労働時間その他の労働条件を明示するよう求めています。同条第3項は、明示した労働条件を変更して労働契約を結ぼうとする場合などに、変更する内容等を明示しなければならないと定めています。
求人票の表示と、内定後に示す労働条件をあわせて確かめておくと、両者の食い違いに早く気づけます。労働条件明示のルールは、労働条件明示のルールが変わりましたでも紹介しています。