何が変わったか
2022年4月1日から、成年年齢は18歳です
民法の成年年齢を20歳から18歳に引き下げることなどを内容とする「民法の一部を改正する法律」は、2018年6月13日に成立し、2022年4月1日から施行されています。18歳・19歳の人と契約する事業者と、18歳・19歳の人を雇う事業主のすべてに関わる改正です。
法務省は、民法の定める成年年齢には次の意味があると説明しています。
- 単独で契約を締結することができる年齢
- 親権に服することがなくなる年齢
この年齢は、1896年に民法が制定されて以来、20歳と定められてきました。改正の意義として、18歳、19歳の若者が自らの判断によって人生を選択することができる環境を整備し、積極的な社会参加を促すことが挙げられています。
会社が備えること
契約の書式と手順で見直す箇所
会社の書式や手順が20歳を基準にしたまま残っていないかを点検します。点検する箇所の例は次のとおりです。
- 約款、契約書、注文書のうち、「未成年」「20歳未満」と書いている条項
- 親権者の同意欄や同意書を求める年齢の基準
- 契約のときに年齢を確かめる手順と、確かめた記録の残し方
- クレジットやローンなど、分割払いを扱うときの社内の審査基準
消費者との契約では、解約料や免責の条項も点検の対象になります。解約料の説明と免責条項のコラムもあわせて確認してください。
契約のときに年齢を確かめる

雇用の場面で確かめること
法務省の説明では、成年年齢は親権に服することがなくなる年齢でもあります。18歳・19歳の人を採用する会社は、次の点を確かめます。
- 雇用契約書や誓約書に、親権者の同意や署名を求める欄があるか。その対象年齢をどう定めているか
- 身元保証書、寮や社宅の利用規程、緊急連絡先の届出が、20歳を基準に作られていないか
- 就業規則や社内規程に「未成年」「成年」という語があるか
消費者庁は「18歳から大人」特設ページを設け、関連教材や啓発動画、相談窓口の情報を載せています。このページの新着情報には、2023年8月10日付けと2024年5月20日付けで、事業者の新人向け消費者教育研修についての案内が掲載されています。新入社員に18歳・19歳の人がいる会社は、研修の題材として参照できます。
雇用契約書や社内規程を確認

注意点
年齢要件は法令ごとに確認します
今回の改正で変わったのは、民法の成年年齢だけではありません。法務省は、次の点もあわせて説明しています。
- 女性の婚姻開始年齢を16歳から18歳に引き上げ、男女の婚姻開始年齢を統一した
- 年齢要件を定める他の法令についても、必要に応じて18歳に引き下げるなどの改正を行った
法務省の説明は「必要に応じて」という書き方です。自社の事業に関わる年齢要件は、法務省が公表している「成年年齢の引下げに伴う年齢要件の変更について」という資料で、法令ごとに確かめます。民法の成年年齢が18歳になったことだけを根拠に、社内の年齢基準を一律に書き換えることは避けます。
また、成年年齢の引下げにあたっては、消費者被害の拡大を防止する施策などの環境整備が必要であるとの指摘がされてきました。政府は、成年年齢引下げを見据えた環境整備に関する関係府省庁連絡会議で、この課題に取り組んできたとしています。