こんな場面

納品や役務の提供を終え、請求書も送ったのに、支払期日を過ぎても入金がない。催促の電話をしても「来月には」と先延ばしにされる。取引を続けたい気持ちもあり、どこまで強く求めてよいかの判断がつかない。こうした状態が続いているときの整理です。

まず確認すること

  • 契約書・発注書・請求書に、支払期日と金額が書かれているか
  • 納品や役務の提供が終わったことを示す記録(受領書・検収の連絡・メール)があるか
  • 相手が支払わない理由を述べているか(品質への不満、相殺の主張など)
  • 最後に入金があった日と、支払を約束するやり取りがあった日

法律の整理

民法第412条は、第1項で、債務の履行について確定期限があるときは、債務者はその期限の到来した時から遅滞の責任を負うと定めています。期限を定めなかったときは、履行の請求を受けた時から遅滞の責任を負います(同条第3項)。

金銭の支払が遅れた場合の損害賠償について、民法第419条第1項は、債務者が遅滞の責任を負った最初の時点の法定利率によって額を定め、約定利率が法定利率を超えるときは約定利率によるとしています。同条は、債権者は損害の証明をすることを要せず、債務者は不可抗力をもって抗弁とすることができないとも定めています。債務不履行による損害賠償の一般的な定めは民法第415条です。

債権は、権利を行使することができることを知った時から5年間、または権利を行使することができる時から10年間行使しないときは、時効によって消滅します(民法第166条第1項)。

裁判所の手続として、民事訴訟法第382条は、金銭の支払を目的とする請求について、裁判所書記官が債権者の申立てにより支払督促を発することができると定めています。民事訴訟法第368条第1項は、訴訟の目的の価額が60万円以下の金銭の支払の請求について、簡易裁判所で少額訴訟による審理及び裁判を求めることができるとしています。

会社が最初にすること

支払期日・金額・納品の事実を示す書類を1つにまとめ、請求の経過を日付順に書き出します。電話での催促は記録に残らないため、支払を求める内容と期日を書いた書面を送ります。相手が支払わない理由を述べている場合は、その内容と根拠を書面で示すよう求めます。取引を止めるかどうかは、未払の額と今後の取引の見込みを並べて判断します。

ご相談で伺うこと

  • 取引の内容と、契約書・発注書の有無
  • 未払の金額と支払期日、これまでの入金の経過
  • 催促の方法と、相手の回答の内容
  • 相手の会社の所在地と、取引を続けるかどうかのご意向

出典