何が変わったか

発注先と自社の体制を確認する

対象は、事業のために製造・情報成果物の作成・役務の提供を他の事業者へ委託する取引です。単なる商品の購入や消費者としての依頼とは区別します。

  • 受注側の条件 従業員を使用しない個人、または代表者1人だけで他の役員も従業員もいない法人が対象です。
  • すべての発注事業者 規模や委託期間を問わず、発注したら直ちに書面・メール等で取引条件を明示します。口頭だけでは足りません。
  • 追加の義務を負う発注事業者 従業員を使用する個人、または役員が2人以上いるか従業員を使用する法人には、下の義務もかかります。

ここでいう従業員は、原則として週所定労働時間が20時間以上かつ継続31日以上の雇用が見込まれる者です。委託という契約名でも、実態が労働者なら労働関係法令の適用を検討します。

会社が備えること

委託期間に応じて加わる義務

次は、上記の「追加の義務を負う発注事業者」の整理です。

  • 期間を問わず 受領日から60日以内のできる限り短い期間に支払期日を定めます。募集情報の的確表示、ハラスメント対策も必要です。
  • 1か月以上 相手に責任のない受領拒否・減額・返品、不当な低額設定、正当な理由のない購入強制などが禁止されます。不当な利益提供要請・変更ややり直しも対象です。
  • 6か月以上 申出に応じた育児介護等への配慮、解除・不更新の原則30日前予告が必要です。予告後、終了までに理由を請求されたら原則として遅滞なく開示します。

更新により継続する期間も確認します。6か月未満の育児介護等への配慮は努力義務です。解除予告には法令上の例外があります。

注意点

発注から終了までの運用を整える

  1. 発注時の情報をそろえる 当事者名、発注日、業務内容、受領期日・場所、検査をする場合の完了期日、報酬額・支払期日等をひな型にします。
  2. 納品日と変更を記録する 検収の完了日から支払期限を数えないよう、受領日を残します。仕様変更を誰が承認し、追加費用をどう決めるかも整理します。
  3. 相談と契約終了を管理する 委託先が使えるハラスメント相談窓口を周知します。更新履歴と終了予定日を管理し、予告の要否・時期を確認します。

再委託で元委託支払期日から30日以内とする例外は、再委託である旨・元委託者・元委託支払期日などの明示が前提です。発注元からの実際の入金日を起算日にしません。

例えば「納品後に追加修正を頼んだ」場合も、当初の仕様の不履行か、新たな依頼かで整理が変わります。発注書と変更時のやり取りを照合できる状態にします。

検収が後日でも、支払期日は受領日から数える

受領日から原則60日以内できる限り短い期間に、支払期日を定める
発注側の担当者が、配達された未開封の箱を受け取る場面
納品物を受け取る受領日ここから数える
内容を確認する後日の検収この例では、受領後に確認
定めた期日までに支払う支払期日
検収完了日から、数え直さない納品物の確認が後日になっても、起点は受領日です。
対象は本文の「追加の義務を負う発注事業者」。図は物品等の受領後に検収を行う例で、各区間の長さは日数を表しません。再委託の特例は本文をご確認ください。

出典